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去年の春に出会った変な女の子の話書いてく 【1】 

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前スレ(
去年の春に出会った変な女の子の話書いてく 【2】

72
: :2014/04/08(火) 12:13:55.71 ID:
保守してくれた、皆さん。 
そして、フィクションだと思っても、見てくださってる方々 
ありがとうございます。 
フィクションではないのですが、見てくれてるだけでもありがたいです。 
質問等は、話が終わった後に。 
昼休みになったので 

続き書きます。 
「大丈夫。大丈夫。」 
何回言っただろう。 
女の子は時間にして30分くらい泣き続けてた。 

「大丈夫。大丈夫。」 
周りから見ればおかしな光景だろう。 

俺はなんだか、疲れもあってか 
急に笑いが止まらなくなった。 
この数日で起きた事が、おかしすぎて 
笑いになって、体からこみ上げる 

「ごめんなさい。私が変にしてしまいましたか?」 
女の子が言った。 
俺はとりあえず落ち着いて 
少し咳き込みながら 
「うん。そうだよ。君のせいだ。笑」 
といってまた笑ったと思う。 
「なんだか、私まで笑えてきました。」 
といって女の子も笑った。 
深夜、肌寒い風が通り抜ける公園で 
2人の男女が、泣いたり、笑ったり 
本当に、おかしな光景だっただろう 

少しだけ、女の子が落ち着くまで、世間話をして 
「俺に、何か出来る事ない?」 

そう聞いてみた。
73: :2014/04/08(火) 12:22:03.79 ID:
「たまにでいいので、また、公園にきてほしいです。」 

女の子に言われた。 
俺は、特に断る理由もなかったし 
「わかった。」 
とだけ、答えた。 

「あ、あと 
また、ギターを弾きながら歌ってほしい。」 
と言われた。 

しかし、今日は生憎、ギターを持っていなかったので 
今度必ず歌うよ。と約束をした。 

葉桜がほろりと少しずつ散る4月中旬 
俺の中で、何かが動いた気がした。
75: :2014/04/08(火) 12:32:13.66 ID:
俺は翌日、また夜公園へと出掛ける。 

この日は、当然ギターを持って。 

この日、女の子の姿はなかった。 
俺は、少し心配になった。 

いつものベンチに座った。 
ギターを取り出して、準備だけしているとき 
向かいのベンチを見た。 

いつの間にか、あの女の子が座って笑顔でこっちを見てる。 

「こんばんわ。」 
いつものように、挨拶をした。 

「あの日の夜、歌ってた歌を歌ってくれませんか?」 
そう向かいのベンチからすこし、大きな声でお願いされた。 

スピッツの「運命の人」 

「いざ歌ってと言われると恥ずかしいな。」 

パチ、パチ、パチと拍手が鳴る。 

そして歌った。 
真夜中、2人だけの公園でしがないサラリーマンの歌が流れる。 
それでも、女の子は目をつむって、それを聴いてくれた 

歌い終わると、女の子は言った。 
「向こうの世界に戻れそうな気がしてきました。」 

俺には、よく意味がわからなかった。
76: :2014/04/08(火) 12:39:57.31 ID:
「あなたの歌を聴いていると、向こうの世界に戻れそうな気がするんです。」 

もう一回、春の風と一緒にそんな言葉を言った。 

「何か良い方法でも見つかったの?」 
そう聴きながら女の子の方へ近づいた。 

「今日はもう、あたし帰りますね。 
素敵な歌を、ありがとう。」 

そう言い残すと、女の子はまた、俺の前で消えた。
77: :2014/04/08(火) 12:44:59.06 ID:
その女の子どうやって生活してるの異世界で 
金はどう得てんの?戸籍とかどうなってんだ?
78: :2014/04/08(火) 13:03:54.80 ID:
ふと、目に入ったのでそのレスだけしておきます。 
>>77
その辺は僕も、よくわからないままなのです。 
でも戸籍は確実に向こうにあると言っていました。 
だから、こっちでもし、警察などに見つかると戸籍がなく面倒なので、存在だけを消して 
夜にだけ現れるようにしているようでした。 


また続きは仕事終わりに書きます。 
休憩のときにもなるべく書き溜めておきます。 

と、言っても、もうあまり長くないんですがね。 
でも、僕の中ではこの話はまだ、終わってないんです。
80: :2014/04/08(火) 13:45:56.93 ID:
食べ物とか寝るとことか風呂とかどうしてたの 
ホームレス状態?
81: :2014/04/08(火) 13:47:39.40 ID:
てかここは
>>1
が連れ帰って同棲展開だろ
82: :2014/04/08(火) 14:09:53.07 ID:
いっつもイイところで「つづく」だもんなー!
83: :2014/04/08(火) 15:14:58.04 ID:
そのスピッツの何やらの歌詞に物語のキーがあるのかな? 

もしくは女の子が「運命の人」なんかな 
だとしたら平行世界が何かって話 
未来なのか単にパラレルワールドなのか 
あるいは死後の世界? 

死後が一番面白いか 
忘れてしまっている幼なじみか飼ってた動物 
それが主人公に会いに帰ってくる 
なぜこのタイミングなのかは、きっと主人公の命に危機が迫っている 
救うために今来たのではないか 

女の子の活躍で危機は去り 
目的を達したその子は自分の世界に帰る 
「そんな、やっと君のことを思いだしたのに・・・。ありがとう○○」 
そして僕は今日も公園でギターを奏でる、ポロンポロン 

で、どうだ 
当たったか? 
続き楽しみにしてるぞ!!
84: :2014/04/08(火) 15:16:35.90 ID:
電車男の再演?
85: :2014/04/08(火) 15:50:04.71 ID:
皆さん保守とか本当にありがとうございます。 

休憩なので、続き書いていきます。 

その日の帰り道は、何故かとても晴れやかだった。 
こんな気分は久しぶりだった。 
歌を褒めてもらえたこと。 
女の子の顔が笑顔になったこと。 
もしかしたら1人の人を救えるかもしれないということ 

沢山の良い事があった。 

翌日は仕事が忙しくて公園に行けなかった。 

女の子に寂しい思いをさせたかな。みたいな余計なお節介をも考えたくらいだった。 

思えば、あの頃から俺は女の子に好意を抱いていたのかもしれない。 

翌々日、あの歌を歌った2日後 
また俺は深夜公園に行った。 
桜もほとんど葉っぱになり、地面は暗いからよくわからないけれど、多分ピンク一色だったと思う。 

俺はいつものように、ギターを取り出して女の子を待った。 
もう、待ったっていう表現がおかしいけれど 
また、歌を聴いてもらいたかった。 

しかし、待てど暮らせど、女の子はやってこなかった。
86: :2014/04/08(火) 15:57:14.68 ID:
今日は何かあったのかな 
そう思って帰った。 

もう、あっちの世界に帰ったんだろうか。 
だとしたら、よかった。 
本当によかった。 

これは、俺自身の強がりでしかなくて 

本当は、とっても会いたくて。 
女の子がどっちの世界の人間でもいいから俺の前から消えないでほしい。 

消えても良いけど、それなら、最後の挨拶をしたい。 
お礼を言いたい。 
歌を褒めてくれてありがとう。 
一言、そう言いたい。 

今度こそ。俺が先に。 

そんな事を考えながら、明日も公園に行ってみよう。と思いながら帰途についた。
87: :2014/04/08(火) 16:34:30.27 ID:
次の日、俺はまた公園へ行った。 

ギターを取り出して、チューニングをしていると、正面のベンチに人が座っていた。 

あの、女の子だった。 

俺はもう、なんだか嬉しくなって 
早足で近づいた。 

すぐ側まで近寄ると、女の子は俺の目を見た。 

そういえば、正面で目を見ながら話した事など、出会ってから一度もなかった。 

「こんばんわ。」 

いつものように、女の子が言った。 

「今日も、来ないかと思ったよ。」と、俺は言った。 

女の子が不意に言った 

「今日が、最後。」 

確かに、そう聞こえた。
89: :2014/04/08(火) 16:42:56.33 ID:
これを原稿にまとめて芥川賞に出しなさいよ。
90: :2014/04/08(火) 17:01:30.36 ID:
おら何だかワクワクしてきたぞ!! 

>>1
続き楽しみにしてるよ
91: :2014/04/08(火) 17:35:29.44 ID:
「今日が、最後。」 

そんな言葉が俺の耳を貫く。 

「そうかぁ。 
今日も寒いねー。」 

話題をそらして、俺はこの世のものとは思えない強がりを見せた。 

女の子は悲しそうな顔をしていた。 

それに耐え切れなくなった俺は 

「そんな顔するなよ! 
元の場所へ、帰れるんでしょ? 
悲しい顔するなって!」 

と、言った。 

30秒くらい、沈黙したと思う。 

「渡したいものが、あります。」 
女の子がそう言った。
92: :2014/04/08(火) 17:44:09.32 ID:
受け取ると、それは手紙のようなものだった。 

表には桜の花びらが一枚貼り付けられていた。 
とても綺麗な便箋だったのを今でも覚えてる。 

裏側を見てみると宛名の所に 
何か書いてあった。 

素敵な歌うたいさんへ 

俺は笑ってしまった。 

「ありがとう。笑 
この宛名の、素敵な歌うたいさんへっていうのは俺の事で間違えない?笑」 

と、小馬鹿にした感じで聞きながら頭を上げると 

もうそこに女の子の姿はなかった。 

あれ。 
さっきまでそこにいた。 

もういろいろパニックになった。 

直感的に、もう会えない気がした。 

堪えてた涙が 
今頃頬を伝う。 
自然と涙が出るっていうのはあの事を言うんだね。 
ほんと、なんかやりきれない思いでいっぱいで、、、 
さよならも言えてないのに。 
ありがとうも言えてないのに。 
君の事が好きだった事も 
名前も知らない。 
どこに住んでるのかだってきいてない。 
そんな事を考えながら 
その場にうずくまって泣きまくった。
93: :2014/04/08(火) 18:05:54.28 ID:
追いついた 
期待
95: :2014/04/08(火) 18:43:44.02 ID:
30分くらい堪えていたものを涙として流した後、俺はまた、手紙に手を伸ばした。 

その日もまた、月が嫌味なくらいに綺麗で 
良い夜だった。 
月明かりが眩しいくらいで 
俺はその月明かりを頼りに手紙を読みはじめた。
96: :2014/04/08(火) 18:45:30.45 ID:
素敵な歌うたいさんへ 

たった数日の間だったけれど、こちらの世界であなたと会えてよかった。 
私は、あなたに嘘を一つ付いていました。 
あなたに元の世界へ帰れなくなったと言いましたが、あれは嘘です。ごめんなさい。 
時間は平行に流れていて、あなたの生きる今にたまたま巡り会ったわけです。 
そして、あなたの平穏な日々を少しだけ、脅かしてしまった事もごめんなさい。 

こちらの世界の事はもうお話しましたよね。 
あなたの生きている今のこの時間の裏側で、私は生きています。 
裏側といっても、何千、何万の世界があります。 
そこは全く違い、また、全く一緒かもしれない世界。 
1度出ると、2度と、同じ世界には行けないくらいの確率なんですよ。 
でも、何故私が、あなたの元へ何度も現れたか。 
それは、あなたの歌う歌でした。 
私は、あなたの歌声のおかげで、3度、この世界に来られています。
97: :2014/04/08(火) 18:46:40.57 ID:
目的は、あなたに会う為です。 

私は、あなたの事が好きになってしまった。 
散歩に来て、タバコを吸いながら月を眺めるあなたが好き。 
ギターをポロン、ポロンと鳴らしながら1人、どこか寂しそうに歌うあなたが好き。 
1度目にこの世界に来たとき、あなたを見つけて 
ずっと見てました。 
2度目にベンチに座って歌を聴いてるところをあなたに見つけられ 
やっとお話する事ができました。 

お話をしていくうちに、もっとあなたの事が好きになった。 

でも、それは駄目な事だって、わかってるんです。 
私も、私の世界で同じ時間を生きています。 
あなたは、あなたの世界で同じように。 

私は、もうあなたに会うのをやめようと思いました。 
なので、この手紙を見てる時は 
もう私は元の世界に帰っているでしょうね。 

本当に、好きでした。 

せめて、同じ世界で生きていれば。 
と、何度思った事か。 

でも、あなたが生きている限り、私も、その反対で、生きています。 
もう、私から会いに行く事は、二度とないと思います。 
自分勝手な理由でごめんなさい。 
あなたと会っていると、楽しくて、でも、苦しくて 

もし、私とあなたが生まれ変わったら、同じ世界で生きたい。 
その時まで、さようなら 
また、春に、素敵な歌を聴かせてください。 
こっちの世界から耳を澄ましています。 

素敵な音を、ありがとう。 

由佳 

そう書いてあった



続き 
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